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Football is Coming Home vs清水エスパルス
地下の通路を抜けると、雨の前の湿気を帯びた空気が独特のゆったり感を運んでいました。夏の澱んだ海の臭いもなくて、秋の到来を感じさせる気候です。学生のブラスバンドによるHymne a l'amourは思っていたよりも繊細で緻密なアンサンブルでした。個人的には学生のブラスバンドには少し乱暴な印象があり、あまり良い印象を持っていなかったのですが、変にポップスに迎合せず堂々としていてなかなかなものでした。ピアフの伝記映画公開の合わせた企画だったようですが、映画の原題はLa vie en roseですので「ばら色の人生」とすべきでしょうが、邦題は何故か「愛の讃歌」です。
ホームの試合としては去年の山形戦以来の1-0です。アウエーではナビスコカップの千葉との試合がそうだったようですが、観ていないのでわかりません。去年の山形戦では憎い存在だった内山やレアンドロが神戸にいるのも感慨深いものがあります。清水の高木和道選手という馴染みのある名前を出すまでもなく、ゲームはそれぞれのディフェンダーがとても安定していました。個の力とチームの連動という面では、個が勝る清水と個をカバーする神戸という印象ですが、清水の中盤の支配力はさずがに上位にいるチームというもので、加えて押しの強いチョジェジンと変幻自在なフェルナンジーニョも最後までまったく気が抜けない相手です。

早いパスが相手選手の間を抜けて前線に繋がってゆく快感は言葉にすると陳腐です。もっとドリブルで上がれとか、怖がらないで中を固めろとか、その場ごとにいろいろと思うことはありましたが、何より強豪を相手に良いゲームを見せてくれたことが、つらい連敗で荒んだ心に訴えるものになったのではないでしょうか。徳重選手のボールに体が反応するようなセーブも、嘉人選手のゴールに対する執念で生まれた得点も、90分間のテンションの高さを反映した内容であったでしょう。

ギリギリのところでの攻防に幾度となく胃液が逆流するようなプレーの緊張感は、ゲームの勝敗という結果で最高の喜びに変わります。負けたけどいい試合だったなと思うこともあれば、勝ってもどうなんだと思うこともあります。今年はそういう意味では多少大味なところが多かったので、張りつめた緊張感が勝利の喜びに変わる瞬間の、まるで呪縛から解き放たれたような快感は久しぶりに味わうものでした。去年も今年もドベから始まったわけですが、それが故にこうして成長してゆく過程が見られることはとても幸せなことです。
| 蹴球・神戸 | 13:21 | comments(0) | trackbacks(0) | Posted by ミカエル・Y・しんぢ









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